ホーム看板「御茶處(おちゃどころ)」

看板は2㍍四方の大きさ。

 

笑顔をたたえる七福神や勢いのある竜が彫ってある。勇壮なはずの毘沙門天が神妙な顔付きで茶せんでお茶をたてている姿もある。茶釜や好事家の道具も彫り込まれ、細かな細工が施されている。

 

昨年3月まで営業していた大門町店の2階部分に揚げられていた。1983(昭和58)年当時、市立博物館長だった山口純一さんが、門前町の特徴があるものを収集しようと同店先代社長に声を掛けてあり、店を移転する際、看板を市に預けることになった。

 

西後町の屋台や新諏訪町諏訪神社の大々神楽などを手掛けた宮大工、山崎儀作(旧妻科村出身)が3年の歳月を掛けて作ったことが分かっている。

 

看板を考案したのは同店の創業者。「お茶處(おちゃどころ)」の文字板の周りに彫刻を配し、雨よけの屋根を付けるなど苦心のデザインだ。

 

山崎儀作の製作年ははっきりしないが、明治の初めごろには看板が確認されているという。明治30年発行の観光地図「善光寺独(ひとり)案内」にも絵入りで紹介されている。

 

この時代、同店は看板をもとに多色刷りの錦絵をポスターとして作成。遠くは安曇地方まで足を運び配布したという。

 

           2007619日(火)「長野市民新聞」より抜粋